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CD Essay

好きなアルバムを1枚取り上げて語れるだけ語るブログ

At The Drive Inを空耳バンドで終わらせるな、17年ぶりの新譜『in•ter a•li•a』を聴いてくれ

インターアリア

 

17年ぶり4枚目の新作

いや17年ぶりて。ちょっと前から活動してたけども。去年のサマソニに来てたけども。でもまさか本当に新作がリリースされるなんて。いやもう感動でしょ。

空耳アワーのおかげで童貞の人とか言われちゃうバン。でもまじで本当に最高にカッコイイから。まじで本当に最高にって語彙が死んでるけどカッコイイから。この音を鳴らせるのは間違いなくATDIだけだから。

さて、ということでAt The Drive Inの17年ぶり4枚目のアルバム『in•ter a•li•a』の話をしようじゃないか。

 

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新作がオフィシャルで全曲聴ける、再生リストに飛ぶのを勧めます

 

どどどど童貞ちゃうわ!!だけど頭はめっちゃいい

アット・ザ・ドライヴイン - Wikipedia

これは彼らを一躍人気バンドにした名作『Relationship Of Command』というアルバムの『At The Drive In - Sleepwalk Capsules - YouTube』という曲の空耳だ。もうみんな聴きたくなるだろうからリンク貼っとく。空耳は13秒のとこ。どどどど童貞ちゃうわ!という見事すぎる空耳。これ曲調に合いすぎなんだよね。このテンションで童貞ちゃうわっていうやつ、絶対童貞だもんね。こんなのズルい。管理人は最後の元気でーす!元気でーす!も好き。そりゃあね、このテンションの童貞は元気だと思うよ。

さて、そしてみんな気付くのだ。この曲めっちゃカッコイイ

テンションと熱量と勢いで全部持っていく。何言ってんのか分からないボーカル。歪みまくりながらハイポジションを弾くギター。叩きまくるドラム。めちゃくちゃやかましい。IQ低そう。Cメロ的な部分でも急に落ち着けてるけどテンションは高い、間違いなくこの後騒ぐだろうなっていう落ち着け方。メタルでよく聴くやつ。

すごく頭が悪そう。なのだが、本当にこいつら頭が悪いのか…?

まずジャンルだ。これどういうジャンルなのだろう。よくポスト・ハードコアとかエモーショナル・ハードコアとか言われるけど、ちょっと違う気がする。リズムはただのハードコア系ではないしフレーズの突飛さもある。かと言ってパンクにしては演奏がちゃんとしている。

鍵になってるのはギターだ。フレーズがいちいち奇抜。そして不安定。そしてよく聴くと非常に知的だ。テンションで突っ走るならコード論に基づいたハイポジションのコードは必要ないし、揺れまくる音も必要ない。こんなに熱量で突っ走ってるように見えてめちゃくちゃ知的なことをしているのだ。全体的にやかましくサルみたいなテンションなのによく聴くと知的に計算しないと成し得ないフレーズなのだ。めちゃくちゃ緻密にフレーズを作った上で自分達だけの強固な世界観を構築している。

ということはこのサルみたいなテンションは全て計算尽くでやってるのだ。狙ってやってる。策士の天才。頭悪い系の音楽って本当に頭悪い人には出来ないんだな。

ちなみに、彼らが本当に天才だったのを世間に発信して証明するのはATDI解散後のプロジェクト、Mars Voltaだ。ATDIでも見え隠れしていたプログレ要素を押し出して完全にプログレしてる。めちゃくちゃ頭良いのを頭良い人しかできない音楽でこれでもかとさらけ出してる。御見逸れしました。

 

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聴覚の暴力をしながら頭が良いのを隠さない

さて、新譜についてだ。相変わらずテンションは高いし熱量もすごい。みんな大好きなATDIだ。

そもそもこの時代にこのテンションの曲を出すってのが凄い。一切時代に馴染む気がない。一貫してATDIでしかない。ジャミロクワイですらなんだかんだ時代を見据えた曲を書いていたというのに。時代に合わせるという意識が一切感じられない。

今作が受け付けないという人がいるとすればここだ。あまりにも時代にそぐわない。スマートで耳馴染みの良い曲を聴いていた人がこれを聴いたら胃もたれする。丁寧に音を聴き取るスタイルで聴いていた人はあまりの熱量とテンションに付いていけなくなる。透き通った出汁が美味しいですね、とか言ってた人に次郎のラーメン出してるようなもん。次郎が味覚の暴力ならATDIは聴覚の暴力

こういうのはコツがあるんだ。思い出せ。何にも考えずに「うわぁーすごーい!」って言ってたのを思い出せ。IQを低くして聴くんだ。細かい音を聞き取ろうとか分析しようみたいな意識で聴いちゃダメ。レヴューしようとかもってのほか。楽しめ。あとたぶん脳味噌が慣れてないだけだから前作とか聴き込むと慣れるぞ。

この壁さえ乗り越えられればこっちのもんだ。最高だぞ今作

時代に合わせるつもりはないが、わりと過去作とは違う。新しいATDIって感じがするのだ。Mars Voltaを経由したのが凄く伝わってくる。展開のドラマティックさは増しているし、ギターはより怪しさを増している。左右で弾くフレーズを大きく変えているがどちらもメインのリフになりうる強固さだ。どちらもリードギターの勢いで弾きまくってる。一切甘っちょろいことはしていない。そうなると曲を構成する肝になるのはベースだが、かなりしっかり抑え込みながら動くとこは動いて曲を動かしている。巧みの技って感じだ。相変わらずドラムは叩きまくって煽りに煽ってくる。最高。

Mars Voltaっぽいと感じるのは曲の展開だ。ブレイクで繋ぐとか一気に落ち着けるやりかたがかなりMars Voltaっぽい。ATDIのときにもしていたことではあるがさらにドラマティックに聞こえる。めちゃくちゃ頭良い。そして頭良いのを隠してない。それでも間違いなくATDIだと感じる。それだけATDIの世界観が強固ということだろう。

 

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唯一無二の世界観

相変わらず凄いバンドだ。こんなに時代に媚びずに音楽を追求する姿勢は素晴らしいし、それで出来上がった作品が本当に良いから一切文句を付けようとは思わない。凄い。そしてずっとカッコイイ。最高かよ。

正直、最初は不安だった。本当に大丈夫か?って。でも完全に杞憂に終わった。最高だ。こんなに良いと思ってなかった。最高。ほんと良い。このブログはたまに語彙が死ぬんだけど許してくれ。

9月に東名阪でライブツアーも発表された。間違いなく充実したライブになると思う。

是非、頭をからっぽにして聴いて欲しい。品質はCD Essayが保証する。

 

 

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