CD Essay

好きなアルバムを1枚取り上げて語れるだけ語るブログ

レーベルとレコード会社と事務所の違いが分からない?レーベルから探すの楽しいよ!

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レーベルとかレコード会社とか事務所とか

GroundUP Musicというレーベルが良いぞ、という記事を書いた。それで気付いたのだ。「レーベルとレコード会社と事務所の違いをちゃんと言える人っている?」意外といない気がする。わりとごちゃっとしてるし。

よく一緒に使われてわからなくなるやつだ。せっかくだからまとめておこう。

 

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SMAPでわかる3つの違い 

レーベルというのはアーティストを所属させ、CDを作る組織だ。ちなみに事務所とレーベルは違う。事務所はアーティストのマネージメントをする。例えばSMAPジャニーズ事務所だがレーベルはビクターエンタテインメントだ。ジャニーズがSMAPの売り方を考えて、ビクターエンタテインメントがCDを作っている。中居は歌が下手なキャラを出してこうって決めるのが事務所で中居くんCDだからもっと上手に歌ってって文句を付けるのがレーベルだ。

ただ、芸能関係だと事務所があるが音楽関係は事務所がなく、全部レコード会社がしているってことはよくある。プロデュースという形にすれば良いわけだ。ちなみにAKBのメンバーは事務所が違うがレコード会社は当然一社から出る。そして総合プロデュースは秋元康だ。ついでに言うとAKBはメンバーの事務所も違うがグループのレコード会社も全部違う。リスク分散だったり競争激化を狙っているわけだ。上手い。鬼プロデューサーだ。

レコード会社とレーベルも違うレーベルはレコード会社の下位組織だ。レコード会社は会社、レーベルはその中の部署である。SMAPのレーベルはビクターエンタテインメントだがレコード会社はJVC KENWOODとなる。そしてアーティストが契約するのはレーベルである。SMAPが契約しているのはビクターエンタテインメントだ。ビクターエンタテインメントと契約しているからCDを出すわけだであって、JVC KENWOODと契約してカーナビを作っているわけではないってことだ。

 

インディーズというのはこのレコード会社が有名なところではないってことだ。認定されている大手(=メジャー)のレコード会社以外の独立した(=インディーズ)レコード会社からCDを出したらインディーズレーベルになる。なんでメジャーに行くかってそりゃ販促能力が高いから販促により多くのお金をかけられる。色んなところで宣伝してもらえる。例えばYouTubeの広告とか。あれは動画をプッシュする期間を買っているのだ。あとあるCDショップの展開コーナーの広さはお金で決まっている。お金のあるメジャーは大きなコーナーを買えるしインディーズだと小さなコーナーしか買えない、もしくはコーナーがないってことになる。もちろんショップにもよるけど店員が広さを決めてるわけではないってことはある。こんなのほんの一例で他にもいっぱいある。メジャーの方が売れるって当たり前なんだわ。だからみんなメジャー目指すわけ。

 

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各レーベルごとに色って出るはずじゃん

さて、先述したとおりレーベルはアーティストを見つけて契約している。そしてCDを出している。

ということはだ。レーベルの人は「このアーティストを自分達のレーベルから出せば売れる」と思って契約するわけだ。となると、レーベルに集まるアーティストの傾向はなんとなく似てくるわけだ。

10年ほど前、残響レコードというインディーズレーベルが流行った。まあ今も人気だが、一時は出てくるアーティストの大半が残響レコード発みたいな時期があった。ここ出身のバンドは9mm Parabellum BulletPeople In The Boxcinema staffルミナスオレンジthe cabsなど。実力派のバンドが多い。ちなみに代表取締役 te' のギターの人だ。

あとはPizza Of Deathというインディーズレーベルも有名だ。ハイスタの横山健が代表だ。ハスキングビーとかHAWAIIAN6とかCOMEBACK MY DAUGHTERSとかASPARAGUSとか。タウンワークのCMでダウンタウンの松本とバンドやってるWANIMAもここ。左利きだからかギターも左利き用になってて芸が細かいって思ってみてた。このレーベルは基本的にメロコアだ。

こんな感じで各レーベルでなんとなく雰囲気が似てくる。まあ考えてみたら分かるのだが例えばジャズピアノのミュージシャンが立ち上げたレーベルにデスメタルバンドが入るなんてことはあり得ないわけで。自分たちのメンツも掛かってるわけだからそこまで頭おかしい冒険は出来ないわな。

 

ちなみにバンドマンはレーベルを立ち上げがちだ。メジャーレーベルが売るためにどうのこうのと要求してきてウザいって思って自分たちで立ち上げるってことが多い。レーベル側は売れないと困るから色々と要求してくる。もちろん売れないと困るのはバンド側もそうなのだが、時として方向性の違いで仲違いするというわけ。あとは、こいつら売れそうなのに誰も声掛けてないから俺達が売っちゃおうという発想もある。

 

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レーベルの個性を楽しみつつ知らなかった音楽に触れるチャンス

インディーレーベルは基本的にサンプルディスクを作っていることが多い。うちのレーベルはこんなアーティストが所属しているというのを伝えるためのコンピレーションCDだ。インディーズならだいたいある。無料だったりもする。ライブ行くともらえるとかもある。もちろん普通に売ってることもある。

これを聴いてみるというのは非常におすすめだ。レーベルの特徴も掴めるし、全然知らなかったアーティストだけどかなり好みの人が見つかるということが起きやすい。そのままAmazonに一直線しがちなのが問題だが、たぶんこれは管理人だけだから安心して欲しい。ちなみに管理人の今年の目標は自制心だ。既に達成が困難になっている。

ともあれ、少しレーベルに意識を向けてみるというのはおすすめだ。色々な発見があって楽しいと思う。お気に入りのレーベルが見つかることを祈る。