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CD Essay

好きなアルバムを1枚取り上げて語れるだけ語るブログ

英語が苦手でも絶対歌える、Gogol Bordelloで騒いじゃおう

Super Taranta

 

今回は知能指数低め

Super Taranta! - Spotify

音楽にも難易度があるというのはご存知だろうか。
例えばBjorkRadiohead、現代音楽なんかは難解だ。対してGreen Dayは簡単な部類だし童謡も簡単だ。
もちろん難解な音楽の方が偉いなんてことはない。不協和音を効果的に使っていたりするのはやはり高度な音楽理論の上に成り立っていて凄いと思うが、だからと言って分かりやすくて歌いやすい曲の価値が低くなるなんてことはない。住み分けだ。
難しい曲ばっかりだと疲れちゃうし。たまには頭カラッポにしたいじゃん。仕事終わりに酔っ払いたいのもそういうことじゃん。
今回はそんな頭カラッポにしたい時にピッタリなバンGogol Bordello の『Super Taranta!』を紹介しよう。
 
 

ダメな大人って良いよね

ゴーゴル・ボールデロ - Wikipedia

聴いてもらえばわかっただろう。こんなに簡単なバンドは珍しい。
歌詞がなくなっちゃうのだ。テンションが上がると「ダー」とか「アー」とか「タッタラッタ」とかそんなことしか言ってない。騒いでしかいない。ほとんど雄叫び。しかも誰でも歌える分かりやすいメロディだ。雰囲気も相まってこっちまで「ダー!」って言いたくなっちゃう。
これを歌うのは髭モジャでどう聴いても酒やけしてるしわがれ声のおっさん Eugene Hütz (ユージン・ハッツ) である。たまに顔が赤い。ライブ中の飲み物はもちろんビールだ。普段はアコギも弾いてるのだがテンションが上がると弾くの忘れちゃう。完全にダメな大人だ。明日も仕事あるとかそんなことは置いといて酒飲んで騒ごうぜ!みたいな感じに溢れてる。未成年には申し訳ないがこれはダメな大人だ。でもダメな大人って楽しいぞ。
 
 

音楽的にはちゃんとしてる

正直このバンドを音楽的に語るのは野暮な感じがするが、それをしないとこのブログの存在価値がなくなる。ジレンマを感じるが一応語ろう。
めちゃくちゃちゃんとしてる。ものすごく緻密に計算されてる。
基本のビートが裏打ちだ。裏拍でアコギが拍を取るアイリッシュ系のスタイルだ。シャンソンとかスカとかの影響も感じる。否が応でも踊らせに来てる。そこにパンク系も入っていることで分かりやすさが増してる。完璧だ。
ちなみに全員の国籍が違うとかいう超多国籍バンだ。だからこそのこのごちゃ混ぜ感なのだろう。本人達は自分達のことをジプシーパンクと呼んでいるらしい。頭のネジが飛んでる人しかしなさそうなジャンルだが、確かにそんな感じだ。
みんなで歌って欲しい歌詞の無くなる部分は見事に演奏が簡単になる。メロディだけに注目が集まるようにできている。そもそもこのメロディが絶妙に歌いやすく覚えやすくて楽しい。男女問わず誰でも歌える高さと難易度だ。もちろんここに3人以上のバックボーカルが一緒に歌うことで「お前らも歌っちゃいなよ!」感が増してる。ずるい。
騒いではいるが、無秩序ではない。みんなが楽しくなるように計算して騒いでる。ただただ騒いで騒音を撒き散らすのとは違う。騒ぐというより楽しんでいるのだ。こんなハッピーなバンドはない。
しかも楽器構成が難しいアコーディオンにヴァイオリン、ギターが2本いる。目立つ楽器が多すぎるのだ。個々の楽器ももちろん上手い。にも関わらず圧倒的に声が目立つからボーカルの凄みやメロディの良さを感じる。完全にダメな大人だがそういう人ほど普段はちゃんとしてるというのを感じる。大好き。
まあ、ただこんなことを知ってても意味がある気はしない。けものフレンズのCG技術について書いているようなもんだ。たーのしー!って言ってれば良い。最終回は最高だった。細かい理屈は無視して楽しんじゃう方がアーティストとしても本望だろう。夏フェスにいて欲しい。
 
 

生きるのが楽しくなるバン

実はユージンはチェルノブイリの事故で難民になってるとか他のメンバーも難民だとか移民だとか、結構複雑な事情があるらしい。でもそれを乗り越えた結果がこういうバンドというのは良い。難しい言葉で自然がどうとか言うよりよっぽど心に響く。そういうバックボーンを知ってから聞くと良い事を言ってるなってなる部分もある。
今日は仕事が辛かっただとか、思うように結果が出ないだとか。世の中上手くいかないことの方が多いけど、たまにはスカッとしたいって時に Gogol Bordello を知っていると良いと思う。
 
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