CD Essay

好きなアルバムを1枚取り上げて語れるだけ語るブログ

現代のスーパーグループ、METAFIVEのデビュー作はやはり最高だった

META

 

現れたスーパーグループ

META - Spotify

スーパーグループという言葉がある。

元々有名な凄い人達が集まって新しいバンドとして活動したもののことだ。古くはCream、最近ではProphets Of Rageあたりだろうか。70年代によく使われていたらしく、今は死語扱いされてたりもする。

そんなスーパーグループが日本から現れたという衝撃があったのは記憶に新しい。

METAFIVE、2015年の話題作である『META』を紐解く。

 


METAFIVE - Don’t Move -Studio Live Version-

 

そもそも誰なのか

METAFIVE - Wikipedia

すごいすごいと大騒ぎしていたが、そもそもどんな人達なのか。

高橋幸宏 (Vo,Dr,Syn,Rhythm Sequence)

小山田圭吾 (Gt,Cho)

砂原良徳 (Syn,Programming)

TOWA TEI (Syn,Noises,Programming)

ゴンドウトモヒコ (Flugelhorn,Euphonium,Syns,Cho,Programming)

LEO今井 (Vo,Syn,Gt,Programming)

ひとりひとりの受け持ちが多すぎて余計に分からなくなった気もする。

高橋幸宏はご存知だろう。YMOことイエロー・マジック・オーケストラのドラムである。つまり坂本龍一細野晴臣と一緒にバンドを組んでいた。要するに凄い人だ。

小山田圭吾もご存知だろう。日本が誇る世界のCorneliusである。フリッパーズ・ギターの人とも言う。要するに凄い人だ。

砂原良徳あたりから怪しい。電気グルーヴの元メンバーだ。まりんという通り名の方がピンとくるだろうか。石野卓球ピエール瀧バンド組んでた、要するに凄い人だ。

TOWA TEIは馴染みがなさそうだ。テイトウワと読む。凄腕のDJだ。今ある曲をリミックスして良い感じにするプロであり、先駆者である。要するに凄い人だ。

ゴンドウトモヒコは恐らく知らないだろう。YMOのサポート、つまり高橋幸宏の友達のユーフォニアム奏者である。色々なアーティストのバックで演奏している。要するに凄い人だ。

LEO今井も馴染みがなさそうだ。オックスフォード大学院卒のインテリシンガーである。ちなみにハーフである。ミドルネームがアレキサンダーらしい、なんだそれかっこよすぎだろ。早くから注目されていた実力派、要するに凄い人だ。

 

困ったことに全員凄い人だ。だからこそスーパーグループなのだが。

平たく言えば高橋幸宏の友達の集まりなのだが、そもそも高橋幸宏自身が日本が誇るYMOである。重鎮すぎて恐れ多い。そこに集まったのもひたすら凄腕揃いである。しかも個々がなかなかの曲者揃いだから楽しみになってしまう。

 


METAFIVE - Luv U Tokio -Video Edit-

 

新しいエレクトロ

そうして否応なく期待されたMETAFIVEのCDだったわけだが。

その出来は我々の期待を遥かに超える質だった。超高品質だ。

YMOを感じさせるエレクトロを地盤に置きながら小山田のギターが冴え渡る。このバランスが恐ろしく良い。相変わらず小山田のギターってめちゃくちゃ良いなと思わせるだけの仕事をしてはいるものの、Corneliusではない。根本はYMOがいる。このバランス感覚がプロデュースもこなす人達のスーパーグループらしさを感じる。

左右に振ったミックスはテイトウワの仕業だろうか、これが良い刺激になって飽きが来ない。絶妙なファンクネスでノリも良いカッティングなのだが、この大胆な左右振りのおかげでエレクトロ感が増す。聞けばテンションが上がる。どこを切り取っても隙がない。

金管の面白いアプローチも見える。金管にエフェクトをかけるのは最近の流行りではあるがこれがエレクトロサウンドに綺麗にハマっている。シンセではできないことをきっちりこなした良いアプローチだ。

あと、LEO今井のボーカル。レベルが高すぎる。英語がネイティブ過ぎて完全に日本感がない。どう聴いても世界基準だ。まあほとんど全員が世界基準で活躍してるから世界基準になるのも当然なんだが。でもYMOっぽさのおかげでしっかり独特の世界を築けている。

 

完璧。まさに完璧である。 

 


METAFIVE  Maisie’s Avenue -Studio Live Version-

 

世界で戦える真に聴くべきアルバム

重鎮が揃い踏みしたスーパーグループは時として失敗することがある。

個性がぶつかり過ぎてまとまりがなかったり、そもそも相性が悪いと言わざるを得なかったり。上手くいった例の方が少ないという印象すらある。話題をさらったまま終わったり、そもそも話題にすらならなかったりする。

だが、今回のMETAFIVEは完全に当たりだ。しかも作品のリリースも早い。作曲できる人間が多いって凄いことだとは思ったが、流石としか言いようがない。

世界にデビューする1枚として申し分ない。最高のデビュー作だった。

 

それでは。

META

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